社員の方へ

会社の相談窓口

会社の相談窓口

肝炎ウイルスに感染したことを社員から会社へ伝える義務はありません。ただし、重い副作用を伴う肝炎治療を受け、休養が必要な場合や、仕事と治療を両立する際に安全に就業するための配慮が必要な場合は、会社の相談窓口に必要な情報を伝え、会社の制度を利用したり、関係者の協力を得ながら、安全・安心に働けるようにしましょう。

相談窓口

会社は、法律上、社員の安全と衛生を確保することが求められています。その中心的な役割を担う、会社の管理監督者・人事労務スタッフ・産業保健スタッフを始め、以下の関係者が、会社において健康上の問題に関する相談窓口となります。

管理監督者 職場環境等の問題点の把握と改善、就業上の配慮
人事労務管理スタッフ 労働条件の改善、配置転換 ・異動等の配慮
産業医 ・専門的な立場から、管理監督者及び人事労務管理スタッフヘ助言及び指導
・主治医との連携における中心的役割
・就業上の配慮に関する事業者への意見
産業保健師等 労働者に対するケア及び管理監督者への支援
衛生管理者 労働者に対するケア及び管理監督者への支援、 産業医、
人事労務管理スタッフや事業場外資源との連絡調整

会社に伝えること

伝えなくてよいこと

個人情報保護の観点から、国のガイドラインにより、ウイルス性肝炎に感染したことを社員が会社に伝える義務はありません。健康情報の中でも H I V 感染症や B 型肝炎等、職場において感染する可能性の低い感染症や色覚異常等の遺伝情報については、個人情報の中でも特に機微な情報であり、偏見に繋がるような情報については会社が取得すべきでないとされています。( 雇用管理に関する個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項)

伝えること・相談すること

ただし、ウイルス性肝炎のうち、インターフェロン療法等、重い副作用を伴う治療により休養等が必要な場合には、一定の情報を周囲の人に伝える必要があります。※病名をはじめ、全てを伝える必要はありません。

伝えること
  • 病気での治療が必要であること
  • 主な症状(含む副作用)
  • 業務上できること、できないこと
  • 企業側(上司・同僚等)に求める配慮
  • 予定されている治療期間
  • 働き方に関する希望 等

確認すべきこと

① 主治医に副作用や就業への影響について確認する

主治医に確認

インターフェロン等による治療を行うにあたっては、強い副作用が現れる可能性があります。主治医にはあらかじめ、どのような副作用が出現するか、どのくらいの期間が予見されるかを確認し、その内容について適宜職場に伝えるようにしましょう。また、業務上支障が出る可能性があるものについてもあわせて確認をしましょう。

予想される副作用

② 会社の制度を確認する

治療を継続するに当たり、入院・通院のためや体調不良のために休暇・休業が必要な場合には、就業規則(※)にて、休暇・休業制度等について確認しましょう。

※ 従業員が10人以上の会社には、法律により就業規則の作成が義務付けられています。

また、休暇・休職が有給でなかった場合や治療を継続するにあたっては、生活費や治療費の確保等も必要になります。そのための各種制度についても確認しておくことが必要です。

治療と仕事の両立のための職場制度の確認チェックリスト

生活費・治療費確保のための確認リスト

③ 自身の体調・治療情報・仕事の状況を把握する

体調チェックシート

治療と就労を両立するためには、治療を受ける本人が以下の情報について整理し、必要に応じて会社側あるいは主治医との間で情報のやりとりが必要になります。

1)治療に関すること

現在の症状、治療のスケジュールに合わせて、今後の仕事のスケジュールを考えることになります。これからの治療に関する情報を、あなた自身がきちんと把握できていることが重要です。

2)仕事の内容や働き方についての希望

主治医に対して、現在の仕事の状況や伝えておきたいことをあらかじめ整理しておき、伝えることが必要です。

3)自身の体調

治療中は日々、体調が変化します。いつ、どのような症状が現れやすいかを把握するためにも、日常の体調について記録をとるとよいでしょう。

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